神崎オハルちゃんブログ

主に作文練習用ブログ 感想とかオススメとか雑記とか

最近読んだよかった漫画

SAKAMOTO DAYS

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2022年12月16日現在既刊9巻。

画像左のおじさんが主人公という異色の殺し屋アクション。

現在は引退して嫁子供とカタギとして暮らしてる元伝説の殺し屋『坂本太郎』が昔所属していた殺し屋組織が絡んだ裏社会のゴタゴタに巻き込まれて…という感じの話。

とにかくバトル描写が独特でカッコいい。あんまり見たことない動きしてるのに何やってるかはちゃんと分かる表現力がすごい。

電車内車両連結部分でのバトル。車内アナウンスがオシャレ。

結構がっつり殺し合いする割には世界観はほのぼのとしており小難しい設定もないのであまり気を張らずにパラパラページを捲れる。とは言え緊張感が全くないというわけでもなく不殺を掲げている主人公チーム以外の殺し屋連中はバンバン人を殺すしガンガン四肢が吹き飛んだりもする。

最序盤の展開が若干ダラダラしているところが難点。ORDERという最強殺し屋集団が出てから一気に面白くなるのでできればそこまで読んでもらいたい。

僕は鹿島戦、アパート戦が好きです。あと大佛(表紙画像右のキャラ)の戦闘は全部好きです。

 

ウィッチウォッチ

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2022年12月16日現在既刊8巻。

篠原健太先生の最新作。『スケットダンス』の作者の人といえばピンとくる方も多いのではないだろうか。最近だと『彼方のアストラ』も代表作と言っていいかもしれない。

現代日本に生きる修行中の魔女『ニコ』(画像左)と鬼の血を引く少年『モリヒト』(画像右)を中心とした愉快な仲間たちがコメディ8割シリアス1割バトル1割で日常を送る、大別するならファンタジーコメディ。

とにかくギャグのキレが凄まじい。スケットダンスの頃よりだいぶやりたい放題している印象を受ける。「こんなんもうコントの台本をそのまま漫画にしただけじゃねーか!」みたいな回もちらほらある。

主なパターンは【トラブルが起きる】→【ニコが魔法でなんとかしようとする】→【魔法が未熟等の理由で想定外の現象が起きる】→【コントになる】といった感じ。

一番オススメの話をtwitterで1話まるまる公式が上げてくれてるのでよければお試しにどうぞ。だいたいこんなノリです。

基本はコントでゲラゲラ笑う漫画なのだが油断してると突然激重シリアスが割って入ってきたりするので気が抜けない。1話まるごとジーンズのウンチクを垂れ流してる回とかもある。とにかく作者がやりたい放題している漫画という印象。描いてて楽しそうだなと思う。

 

放課後ひみつクラブ

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2022年12月16日時点でジャンプ+で全話無料。単行本はまだ無い。

一部にコアな人気を持つ『サムライうさぎ』の福島鉄平先生最新作。ジャンプ+連載中。

学園のヒミツを探ることに謎の執念を燃やす私立ユーカリの葉学園1年生『蟻ヶ崎千歳』さんは新入生『猫田悠一』くんを強引に勧誘して学園のヒミツを探る学園非公認組織『放課後ひみつクラブ』を発足。今日も学園のヒミツを探るのだった。独特のテンションで展開する学園ミステリー風ジャンル不詳漫画。

とにかくクセが強い。「大衆がオススメする普通に面白いマンガは飽き飽きだぜ!ケッ!」というギャクバリストにオススメの漫画。

どこまでも破天荒で毒が強く特に有能というわけでもない蟻ヶ崎さんと常識人かつ有能で優しい猫田くんのコンビが見ててたのしい。会話のテンポがすさまじく良いので文章量が多い割には展開がダラけない。

 

終始こんなノリ。

意外とヒミツを探るという部分はしっかりこなしており、毎回何かしらのオチは入る。『絵柄がかわいいTRICK』の表現が近いかもしれない。オススメ記事書いといてこんなこと言うのも本末転倒だが言語化するのが非常に難しい作品なのでとりあえず軽く触ってみてくれると嬉しい。ジャンプラオリジナル作品だから全話無料なので。

余談だが僕にとって福島先生の作品は『サムライうさぎ』以来だったので作風の変貌ぶりに度肝を抜かれた。高校時代プレイボーイで話題だったイケメンの同級生にゲイバーの従業員として再開した気分とでも言えばよいだろうか。

 

カナカナ

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2022年12月16日現在既刊4巻。

今回唯一のサンデー系。『今日から俺は!』や『天使な小生意気』など有名作品は数知れずの西森博之先生最新作。

人の心が読めるがゆえに他人を拒絶し続けてきた少女佳奈花(愛称カナ)をとある理由で育てることになった元ヤン現小料理屋店主の日暮正直(愛称マサ)。ヘンテコ親子?になってしまった二人を中心としたドタバタ日常ハートフルコメディ。

所謂かわいそうな女の子を全力で幸せにする系の話。とにかく出てくる大人たちが善人。ただこの大人たちは子供の扱いとかちっとも知らないのでどうやったらカナちゃんが喜ぶんだろうといろいろと悩む。カナちゃんはカナちゃんでそんな大人たちの心が読めてしまうのでなんとかうまいこと喜べるように気を使う。そんな日常が西森作品特有の空気で繰り広げられるという感じ。

肉まんで餌付けされるカナちゃん。かわいい。

ウィッチウォッチを爆笑系のコメディとするならこっちはニヤニヤ読んでしまう系のコメディといった感じ。どこまでもバカながらどこまでもカッコいい父親マサによって、最初は心を閉ざしてたカナちゃんがどんどん年相応の女の子になっていく様子が見ていてとても微笑ましい。サブキャラ達もみんな魅力的な性格をしているので読んでいて飽きがこない。僕はお父様と英子ちゃんが好きです。

 

交際裁判

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ジャンプ+の読み切り。無料で読めます。

学内で有名な美男美女のカップル内田さんと比黒くん。だがある日比黒くんは「俺たち付き合ってないぞ」とみんなの目の前で関係を否定。付き合ってる気マンマンだった内田さんは比黒くんに交際の事実を認めさせるため、比黒くんを学級内で起訴。二人の『交際裁判』が始まるのだった!みたいな内容。

とにかくるーみっく臭がすごい。絵柄や演出が全部平成初期。だからこそおじさんに刺さる。内容としては内田さんがすげーかわいくて内田さんと比黒くんの関係性がとても良い。あとクラス全体の雰囲気が好き。

ですわ女子はかわいい。

裁判パートが割とすぐ終わってしまうのが残念。全体を通してあと10ページくらい読んでいたかった。連載でも読み切りでも次回作をお待ちしております。

 

へのへのもへじと棒人間とパンツ

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ジャンプ+の読み切り。無料で読めます。

佐藤くんは棒人間になってしまう奇病「棒人間症候群」に罹ってしまった小学生。同級生はそんな病気のことも受け入れてくれてるけど唯一いじってくる分目 咲(わんめ さき)ちゃんのことだけは苦手。だけどある日棒人間を治す方法がとうとう見つかって…?みたいな内容。

2022年マイベスト漫画。ネタバレありにしたら無限に語れるし余裕で10回以上読み返した。全人類に読んでほしい漫画の一つ。できれば初見はスマホとか使って1ページずつで読んでもらった方が楽しめると思う。

このコマの発想ほんと天才だと思う。

とにかく分目さんがかわいい。掲載当時各所の感想で語りつくされた感もあるが令和の時代にここまで上等な暴力系ツンデレヒロインを出してくるかと驚嘆するほどのかわいさを誇る。

展開が二転三転するので先が気になってあっという間に読み終わってしまう。そのうえ各所に小ネタが散りばめられているので何度も読み返したくなる作りになってると思う。上画像のような独特な漫画表現も多く、総じて漫画がうまい。本誌でもジャンプラでもよいので連載お待ちしております。

 

この作品と直接の関係はないんだけど作者の林快彦先生はジャンプ本誌にも読み切りが掲載されている。こちらも素晴らしい出来なのでオススメ。↓から読める。

 

 

とりあえずこんなもんで。また何か思い出したら書くかも。

2022/11/27時点環境野良スパバハレポート

 

・前置き

実装直後のスパバハはバリバリやってたけど最近の環境よくわからんしついていけるか不安、でもスパバハ弾ほしいし野良やらざるを得ない、って感じの1週間前の自分みたいな人向けにスパバハ弾野良で作って感じた最近の環境をつらつら。

攻略の要素は薄く、あくまで最近の野良共闘ってこんな感じだったよと紹介することを重視した記事なのでご容赦ください。

またある程度スパバハの基本はわかってる人向けです。

 

・部屋選びについて

成功しそうな部屋をちゃんと選んでしっかり自分の役割を果たせば9割は成功する。ある意味一番大事。

 

属性の内訳は現時点だと土×2風×1光×2待機10削り×1が多く、成功率が高い。

 

こういう募集の部屋は成功しやすい。ランク制限あるとなお良し。たまに風がいなかったり土と光の数が違ったりする。このへんは自分の腕と相談して入るか決めるといい。

 

こういうのは論外として。

 

こういうのも現環境だと自分なら避ける。討伐成功を最重要視するなら現状火水闇にはあまり役割がない。また10削り要員がいないと野良の成功率は一気に落ちる(強い人がいないとかじゃなくて10以降殴る前提で動く人が少ない)ので待機要員いないまま始まりそうな部屋はオススメしない。すでに数人入室済みで待機要員が足りてる場合とかもあるのでとりあえず入ってみて様子見するとかならいいと思う。

 

朝~昼は部屋が少ないがその分わかってる人が立てた良質な部屋が多い。夜は部屋は多いがその分ヤバそうな部屋も多い。

 

・速度とか

基本はこんなもんだと思う。7~8分台が多くて早ければ5分台、遅いと10分以上かかる。部屋にもよるけど分速8000万も出ればだいたい3位以内争いに入れる。なぜかM赤にはゴミがいっぱい混じっているので準M金箱が狙える2,3位の方が1位よりおいしい。

 

 

・属性の需要

光=風>土=10のイメージ。光と風を待つことが多い。土と10はだいたいすぐ埋まる。

 

 

以下属性や編成についていろいろ。筆者は土と風を触ってたのでこの2つは実際に使ってた編成と参考にした動画も載せた。ちなみに全然理想編成ではないです。

 

 

・光(非待機)

たぶんカオルがtier1?だけど割とどんなジョブでもいいかもしれない。モンクやパナケイアとかもよく見た。筆者がキャラ揃ってなくてできないからよくわからん。ソロもできるくらいだし継戦能力は一番高い印象。速度で浮かんでくることはあまりないけどめっちゃ早い人はたまにいる。クビラユニクリマキラあたりが揃ってれば形にはなるんじゃないだろうか。非待機のレリバは神威下げがいまいちなので野良では非推奨。

 

・土

現環境だとジョブは剣豪一択。土神威を迅速に下げるのが仕事。間違っても1ターン目からフルチェとかしないように。序盤に神威下げてないのにフルチェで貢献度一気に伸ばしたときは周りの人に舌打ちされてると思っていい。

筆者が一番使ってた編成。こんなんでも頑張れば分速1億くらいは出る。一番おいしい2,3位につきやすいので割とオススメ。

オクトー(120でいい)水ブロがほぼ必須であとはサテュロスアナサンガレヲン水着ティコあたりから選択。個人的にはバレモニカはいらないと思う。いなくてもゲージ回る。

討伐成功率重視かつ水着ティコがいるなら6番手にイチオシ。ティコと黒麒麟が残っていれば他全員落ちてもティコ2アビで主人公蘇生からリヴァイブ麒麟リヴァイブティコ2アビ1アビで完全に立て直せる。3アビで50~の5n+1ターンにつく追撃バフ2つ消せば全体奥義ゲージ100+奥義再発動効果、3つ消せば+黒麒麟効果と火力面でも十分貢献可。奥義とサポアビも10弱体試練の鬱陶しいアンデッド対策になる。勿論オルポも増える。ガレヲン杖を1本でも持ってるならハイランダー崩してカイム外す価値はあると思う。

 

参考にした動画はこちら

youtu.be

 

・風

ちゃんと動けばMVPをほぼ確実に持っていく属性。ジョブはヴァイキングがたぶん一番多かった。神威爆速で下げれるし火力も出てわかりやすく強い。剣豪も多かったけどあんま早くない印象。レスラーもたまにいた。速度は出るが神威下げが微妙かも。ライフォは別にいてもよさそうだけどなぜか一度も見なかった。

他2属性と比較するといなくてもクリア可能な属性ではある。実際風不要としてる部屋もそこそこある。が、やはりその分スパバハの攻撃は苛烈になるし風のプロは部屋速を爆上げしてくれるので野良で安定した討伐成功を求めるならやはり一枠ほしい。風が一人もいない時の50~の被ダメージは目に見えて違う。

こんな妥協装備かつ練度足りてない動きでも分速1億↑は余裕で出る。

参考にした動画はこちら

youtu.be

 

・75待機10削り

今年のハロウィンまでは水がやってた役。現在は光レリバ一択。速度難易度安定性火力すべてにおいて水に勝る。最速でトール投げる役を兼任できるのも強い。従来の水剣豪やライフォでもできなくはないが光レリバと比較した利点は水神威ちょっと下げれるくらい。全体の速度もだいぶ早くなってきたため水で75までに準備完了するには他参戦者に待ってもらわないとだいぶしんどいと思う。

完璧に装備やキャラが揃っていれば20%くらい削れるらしいが10削るだけならハロフロレンスとユニとネハンがいればハロムゲンいなくてもたぶん足りると思う。やったことないから断言はできないけど。

動きはこのへんを参考にするといいんじゃないかしら。

kamigame.jp

 

・火水闇

残念ながら現状役割が無いと言わざるを得ない。強いて言えば火はエッセルでトレハン10にできる。スパバハをやる目的はほぼアルテマメモリだと思うのでドロップに直結するトレハン採用は身内なら全然アリだと個人的には思うがやはり野良だと討伐成功率を優先させたいところ。闇についてはたまに他属性偽装闇とかもいる。初速は早いんだけどだいたい繭入るあたりで動かなくなってる印象だった。

別にいたら追い出せとか言っているのではない。部屋のルールはあくまで部屋主にあるので部屋主が容認しているなら自分も容認するか自分が退出すること。

 

 

・まとめ

グラブルの高難度を野良でやる時は昔からそうだけど部屋の立て方、選び方が一番大事だと思う。土2風1光2待機1をランク300↑とかで募集すればそれだけで成功率はぐっと上がるはず。

オススメは動きが簡単で待機から2,3位も狙える待機光レリバ。次点は土剣豪。2枠要求してる部屋が多いため入室しやすく、報酬がおいしい2,3位を狙いやすい。

今さらスパバハの動き方を再履修するのが面倒という気持ちは痛いほどわかるが何か一つ(待機含む)だけできれば素材集めるだけなら十分なのでスパバハ弾を野良で作りたいならなんとか我慢するしかない。筆者も『いまさらスパとか野良でやりたくないなーやだなー』と滅茶苦茶思ってたけどいざやってみると最新環境のスパバハはまあまあ楽しかったので軽い気持ちでとりあえず自発から始めてみてはいかがでしょうか。

 

コロナ・ワクチン(Pfizer)ソロクリア記録

 要するにソロ(一人暮らし)でファイザー社製ワクチン打った時の記録とかです。ほぼ自分用。

 

【症状】

・1,2回目共にほぼ同じ。発熱、摂取部近くの腕の痛み。期間もほぼ同じで2日半ほど。

・発熱は37.5~38.5℃くらい。体温自体は1,2回目共にほぼ同じだったが2回目の方が寒気、倦怠感をかなり強く感じたためだいぶ辛かった。単純に2回目打った時の方が気温が低かったせいかもしれない。発熱特有の倦怠感はあるが通常の風邪とは違い発熱する「だけ」のため喉の痛みや鼻水等風邪に見られるその他症状は現れなかったので普通に風邪引いた時よりはだいぶ楽。なかなか不思議な感覚だった。

・腕の痛みは1回目の方が強く、2回目は大したこと無かった。1回目の時はちょっと動かすたびに「腕痛っ!」と口から出ちゃうくらいには痛かった。注射打ったとこ中心に局所的に強めの筋肉痛が走るイメージ。

【所感】

ファイザー社製はモデルナに比べて副反応出にくいという話を知人やネットで結構聞いてたけど思いっきり熱出たのでやっぱ個人差なのだろう。ただモデルナは発熱が39~40℃とかいう話も聞くので症状としてはマシな方だったのかもしれない。

・薬はロキソニンだけでなんとかなった。鎮痛より解熱作用の方がほしかった感あるので解熱重視の薬の方がいいのかも。

・水分は重要。2Lスポーツドリンク×2くらいは用意しといた方がいいと思う。自分は2Lスポドリ1本だけ買ってきたが途中で足りなくなって「しんどいよ~」と愚痴りながらコンビニ行って1本追加した。

・意外と困ったのが飯。流動食(ウィダーインゼリーとか)やヨーグルト等の風邪引いた時でも食べやすい物はそこそこ用意してたのだが、発熱しても食欲自体は全然あったので「普通の飯が食いてえ…」となり、逆に足りなくて困った。買いに行ったり作ったりするのは発熱の倦怠感で怠かったので結果ウーバーイーツや出前館さんのお世話になってた。宅配に抵抗ある場合は冷凍食品とかそれなりに長持ちする飯とか多めに用意しとくといいかもしれない。食欲あるかは個人差な気もするのであんま日持ちしないのを作ったり買ったりしすぎるのはオススメしない。

・自分にとって今回副作用で一番辛かったのは発熱による寒気と倦怠感だったので風呂に入って温まることで一気に楽になった。私はなかなかの風呂信者なのだが今回その信心はより深まった。風呂 is god。辛い時は風呂に入れ。

【まとめ】

・3日休みとって3日分の飯(not流動食)と2L×2の飲料水とロキソニン用意してしんどかったら風呂入って寝る。

ここ半年くらいでやったSwitchでできるゲームいろいろ

 空いた時間で他に優先させたい娯楽が多くてブログの執筆にめちゃくちゃ間を空けてしまったが、文章を書きたい気分になったので書く。最近やったゲームの感想でいろいろ。書きたいこともっと多かったんだけど全部書いてたら途方もない時間がかかってしまうので簡潔に。できるだけ核心に触れるネタバレはしないようにするけど一応要注意。

 

ファイアーエムブレム聖戦の系譜

 言わずと知れた名作SRPGファイアーエムブレムの比較的初期の作品。Switchオンライン加入特典のSFCフリープレイで遊べる。たぶん世界一面白いゲーム。前半くっつけたユニットカップルの子供が登場する後半があまりにも熱い。最強の親同士から産まれた最強の子供を作るもよし、一芸特化の子供を作るもよし、何も考えずキャラ愛でカップリングして愛着をもって子供を愛でるもよし。お見合いセッティングゲームと呼称してもいいかもしれない。前半最強の女剣士アイラの子供ラクチェスカサハの登場でテンションが上がらない人はいないだろう。「アレが二人に増えるのか…!?」ってなるし実際増える。旦那の特性も継いでるので何ならアイラより強い。あえて誰もくっつけないというプレイ方法もあるがやっぱりこのゲームはくっつけてなんぼだと思う。自分のプレイではフィンとくっつけて祈り無双しようとしたけどこの時代の祈りの仕様を勘違いしてて(他の父親に比べれば)そこまで強くないラクスカになってしまった。まあそれはそれで楽しかったので良し。ifや風花雪月等最近のFEに触れて楽しかったけど昔のFEはやったことないみたいな人には是非ともプレイしてみてほしい。ストーリーが面白いけどなかなかにエグいのでそこだけ要注意。別に直接的にどうこうの描写があるわけでは無いけど。

・アンリアルライフ

 謎解き2D横スクドットゲー。SwitchのDL購入でプレイ。記憶喪失の女の子を操作して意思を持った信号機と漫才を繰り広げたり、物に触れると過去を見れる能力を駆使したりしながら不思議な世界観のホテルとか駅とか美術館とかを旅するゲーム。雰囲気が良い。謎解きの難易度が絶妙でほどよいところでピンとくるようになっててサクサク進める。ストーリーも謎が謎を呼びどんどん次が気になっていくような作りになってるので止め時が見つけられず無限にやってしまう系のゲーム。総プレイ時間は10時間くらいなのでまあまあお手軽にできるのも魅力。

サガスカーレットグレイス『緋色の野望』

 ロマンシングサガ等で知られるサガシリーズの(買い切りゲーだと)現状最新作。以前PSVita等で発売された無印サガスカーレットグレイスの改善版。Switchのソフト購入でプレイ。サガシリーズ恒例の主人公選択式(本作では4人)のだいたいフリーシナリオRPG。過去のサガシリーズよりゲームブック臭強め。アンサガが少し近いかもしれない。9割くらいバトルしてるゲームなので独特なバトルシステムに馴染めるかが全てだと思う。一応閃き等はあるけど他のサガシリーズとはだいぶ異なるのでまずはプレイ動画等でバトルシーンを一度眺めてみるといいんじゃないかしら。無印版より全体的なゲームスピードはだいぶ改善されているのでテンポの遅さを理由に敬遠してた人は買ってみてもいいかもしれない。間違いなく人を選ぶゲームだが自分は無印版と野望で2回クリアするくらいには楽しかった。クリアした主人公はレオナルド(無印)とウルピナ(緋色)。レオナルド編のヒロインリサはサガシリーズ屈指のクソカワヒロインだと思う。

CastleVania Advance Collection

 悪魔城ドラキュラ(キャッスルヴァニアと銘打たれてる作品もあり)シリーズ『サークルオブムーン』『白夜の交響曲』『暁月の輪舞』『悪魔城ドラキュラXX』のGBAパッケージを4作収録したコレクション。SwitchのDL購入でプレイ。収録されてる4作はどれもソフト自体がそこまで出回っておらず購入しようとすると非常に高価なことが多く、現在はプレイすることが難しかった作品。それらがたった2200円でまとめてプレイできるようになったのはシリーズファンとしては拍手喝采だった。現時点で今年一番発表時テンションが上がったタイトル。XX以外の3作品は所謂メトロイドヴァニアと呼ばれる探索型横スクロール2Dアクション。探索してアイテムを見つける度に出来ることが増えていき操作も快適になっていくのが楽しい。XXだけはステージクリア式の横スクロールアクション。難易度はムーンが難、白夜が易、暁月が普、XXが鬼、といった感じ。個人的には暁月が一番面白かった。ドゥエ!

 

 ここ最近やったのはだいたいこんなもん。オススメ度は聖戦の系譜>アンリアルライフ>CastleVania>サガスカ。聖戦の系譜は本当に世界一面白いゲームなので全人類にやってほしい。あとはアクトレイザールネサンスとかサガフロリマスターとかENDER LILIESとか新女神転生ifとかやりたい。マジで時間が無限にほしい。ゲームにしか使えないという制約アリでいいから一日に12時間追加されるお得なプランどっかに売ってないかな。

あのラーメンはもう二度と食べれない

 塩ラーメンが好きだ。

 ラーメンは基本的になんでも好きだが、醤油味噌豚骨塩の中から選ぶとすれば私の場合は塩になる。あまり塩をきかせすぎていない魚介だし風味の物が特に好きだ。チャーシューは普通の豚チャーシューではなく鶏チャーシューだとうれしい。塩ラーメンはそんなに具材がゴテゴテしていない方が良い。他の味のラーメンなら具なんてあればあるだけ嬉しいのだが、淡泊さを売りにしてる塩ラーメンだけはその限りではない。チャーシュー、メンマ、青野菜、その他薬味、それらがほんの一握り乗っていればそれで良い。あ、やっぱり味玉くらいはあってもいい。

 私がまだ実家に住んでいたころ、近所においしい塩ラーメンのお店があった。絶妙に濃すぎず薄すぎない、黄金色という表現が相応しい色合いのスープ。自己主張をしすぎない程度に散らされた柚子の香り。豚に比べればあっさりとした味わいながらもその存在感は抜群の鶏チャーシュー。適度な塩味に絶妙にマッチする、基本を押さえた細麺。間違いなく自分がこれまでの人生の中で食べたラーメンで一番美味しかったと断言できる。

 そのラーメン屋はあまり人が通らない所にあった。私が住んでいた住宅街から駅や主要施設へ通じる道からはかなり外れた立地。当時の実家に家族ごと引っ越してきた直後、周辺を散策していた際に偶然このラーメン屋を発見できたのはかなりの幸運だったと言えるだろう。家族で行ってみようという話になり、実際に訪れ、皆がその塩ラーメンを絶賛した。

 だが、そのラーメン屋は1年も経たないうちに閉店してしまった。それなりに固定客が入っているようには見えたものの、お世辞にも人が訪れやすいとは言い難い立地だったので、商売競争に勝てなかったのだろうと私達家族は悲しんだ。

 それからさらに1年ほどした後、私達はそのラーメン屋と同じ名前の店を別の場所に発見した。チェーンではなく個人経営店だったので、どうやら移転した場所で新たに店を始めたらしい。場所は違えど相変わらず人通りの少なそうな場所に店を構えていたのは、ラーメンを作るのは達人でも経営に関しては素人だったのか、他にいい土地が無かったのか、あえてそういう場所を選んでいたのか、理由は定かではない。何にせよ、私達はまたしても運よくその見つけにくい店を見つけることができた。勿論すぐに私はその店に向かい、変わらないその味に舌鼓を打った。そして「やはりこのラーメンが今まで人生で食べた中で一番美味いな」と思った。

 移転後のラーメン屋には一つ変わったことがあった。営業時間だ。前の店では昼から夜にかけた一般的な時間帯に営業していたのだが、新しい店は昼のみの営業になっていた。そして夜になると、そこはラーメン屋からお好み焼き屋に変化していた。どうやらそのラーメン屋は家族で経営しており、昼は老齢の父親がラーメン屋、夜はその息子がお好み焼き屋を経営しているようだった。どういった経緯でそういう経営方針になったのかは不明だが、父親の方は結構な高齢に見えたのでもしかしたら一日中店を開けているのが辛くなったのかもしれない。一度だけ夜に息子のお好み焼き屋に行ってみたことがある。味に関しては特に言う事は無く、値段の割には量が少ないという印象だった。

 そしてさらに約1年。移転後のラーメン屋は看板は残っていたものの、店内には誰もいなくなってしまっていた。夜に行っても特徴の無いお好み焼き屋が開店していることは無かった。明らかに後始末がされていなさすぎたので、もしかしたら夜逃げでもしたのかもしれない。移転後の店を見つける幸運には今度こそ恵まれず、人生で一番と断言できるあのラーメンを食べられる機会は、永遠に失われてしまった。これがもう10年近く前の話である。

 私はラーメンが好きだ。外食の際にはついついラーメンを選んでしまいがちだ。塩を売りにしてる店だとなお良い。競争が激化してる飲食業界の中で、まずいラーメンを出す店なんてものは殆どない。ある程度ちゃんとした店構えの戸を開けば、9割以上の確率で満足できる味のラーメンが出てくる。私はそれを大変幸福な気持ちで完食する。時にはスープも飲み干す。腹がいっぱいになりお冷を飲んで一息いれる。そしてその度によくこんなことを思う。「ああ、おいしかったけれどあのラーメン屋ほどじゃあないな」と。

 仮に今、何の前情報も与えられずあの塩ラーメンを出されたらどうなるだろうと思う時がある。私は普段あまり通らない場所でたまたまラーメン屋を見つける。その店は塩ラーメンを売りにしている。私は気付くことはないが、実はそこの厨房では老齢の店主が昔そのままの腕を振るっている。店の名前や立地こそ違うが、出てきたラーメンはあの時そのままの、黄金色のスープの塩ラーメンだ。私はそれをおいしいと思って食べる。スープも飲み干すだろう。

 そして思うのだ。「ああ、おいしかったけれどあのラーメン屋ほどじゃあないな」と。

 私はごちそうさまを言ってその店を出る。普段あまり通らないその場所のラーメン屋に行くことは二度とない。そこは夜お好み焼き屋になる。

 私は二度と、人生で一番おいしいと思ったラーメンを食べることはない。

よくは知らない夫婦の幸福を祈る/「逃げ上手の若君」2話/「The Straylight」

(タイトルに記載されてる作品のネタバレがあります。ご注意ください)

 最近近隣の飲食店が潰れまくってる。もちろんコロナの影響は大きいんだろうけど、コロナ以前から地区整備の関係で個人経営店の看板がそこそこの頻度で無くなっていたので、個人店には厳しい状況だったのが、更にコロナで止めを刺された感じだと思う。悲しい。私の好きだったラーメン屋もカレー屋もどんぶり屋も創作料理屋も全部無くなってしまった。以前は様々な飲食店で溢れていた通りは今やシャッターの下りたテナントだらけになり、営業してる店は一部の生き残りとチェーン店のみ。仕事終わりに今日はどのお店で晩御飯を食べようかとそこそこ幸福な気分で通りを歩く喜びは失われ、帰り道はゴーストタウンと呼んでもよさそうな風景に様変わりしてしまった。絶望の風景。

 午前終業の時等たまにランチを食べに行っていた創作料理屋は、旦那さんがお客さんから見える位置で常に厨房で包丁とフライパンを握っており、奥さんがウェイトレスの役目をしていた。おそらく夫婦だけで経営していたのだろう。料理を食べ終わったタイミングで奥さんが「コーヒーお持ちしてもよいですか?」とすぐに聞きにきてくれたのが印象的だった。たまに奥さんはコーヒーを淹れるついでに厨房の旦那さんの方にも飲み物を差し入れ、旦那さんが「ありがとう」と笑顔で口に出してるのを見て、「いい関係のご夫婦なんだなあ」とほんわかしたのもよく覚えている。そんな幸福な雰囲気に満ちていたお店も、入口のシャッターは常に閉まり、店外に置いてあったランチメニューの書かれてる黒板はどこかにいってしまった。めちゃくちゃ哀しい。せめて個人経営店向けの給付金申請とかいっぱいしててほしい。聞いた話だと結構いい額もらえるらしいから。

 冒頭からなんて暗い話をするんだと我ながらびっくりした。こっからは面白かったことの話をするので許してほしい。

 

 「逃げ上手の若君」の2話を読んだ。まあ面白かった。週刊漫画の感想を毎週書くとかキリがないので別に2話感想はわざわざブログで書くつもりはなかったのだが面白すぎたのでちょっと語る。

 頼重めちゃくちゃキモいな。こんな露骨なショタコンおじさん出しちゃって一般受けは大丈夫なんだろうか。一部腐女子層は大喜びしそうだけど私はどっちかというと引いてる派です。

 と冒頭から若干マイナス感情を覚えたのを全部ひっくり返してくれたのが五大院宗重。いわゆる最初のボスなんだがこいつが本当にいいキャラしてる。というかネウロ好きの読者を松井先生が狙い撃ってきた感じある。「南北朝ごっこ 賽の鬼 五大院宗重」のページでネウロ好きは皆奮い立ったのではないだろうか。これだよこれ、俺が松井優征に求めていたものは! 何が嬉しいって今後登場する敵も「〇〇の鬼」って感じで変貌してくれるということだ。ネウロ連載時毎週「今回の犯人はどんな風に変貌するんだろう」とワクワクしていた自分にとっては、まさにあの頃が帰ってきたかのような気分だ。未来は幸福に満ちている。

 でこの五大院宗重、すごい三下悪党なんだけど超つよいというのがいい。小物なんだけど強いキャラっていいよね。このへんの強者対弱者(ただし一芸特化)みたいなやつは暗殺教室でもよく見たので今回はどう料理してくれるのか期待してる。これ渚くんでは?とならないか若干不安でもあるが。

 ところで五大院くん、ほんとにこんな奴いたのかと思って検索してみたらちゃんといた。しかも結構漫画に描かれてる通りのことしてた。時行とかも史実調べてみたんだけど、このへんの時代の人達って生死不明みたいな人たち割と多いよね。生死不明の人ってフィクションに落としこみやすい(信長とか光秀とか)から松井先生は本当にいい時代に目をつけたなと思う。

 しかし松井先生キャラを可愛くかっこよく描くのべらぼうに上手くなったけどやっぱ悪役のゲス顔書いてる時が一番活き活きしてるように見えるな。なぜか茂みからガサーって出てくる五大院とか賽積み上げてる五大院とか絶対ノリノリで書いてるだろ。このへんが暗殺教室でちょっと足りなく感じた部分でもあったので、今後もどんどんゲスくてやられるためだけに存在してるような悪役を出してほしい。そんな都合のいい奴が南北朝時代の史実にそういるのかは知らんが。

 

 シャニマスのシナリオイベ「The Straylight」を読んだ。最終回って感じだった。一連のストレイライトイベで1クールのアニメやりません?

 相変わらず黛御大が最初から最後までずっと最高でずっとかっこよかった。シャニマス全体どころかアイマス全体で一番プロ意識高いアイドルじゃないのか御大。WING編で一回崩れた頃の姿を思い返すと泣いてしまうよほんま。先に言っておくと筆者は冬優子が最推しなので冬優子のことばっか書くと思うから許してほしい。今回のイベに関して言えば愛依もだいぶ良かったが。

 まず単純に好きだったところから適当に。全体のシーンの中では素人のものまね動画見てるとこが一番好き。ずっと笑ってる愛依とずっとキレてる冬優子と最初困惑しつつ最終的に超クオリティ高いものまね披露するあさひ。とても良い。「Straylight.run()」から考えるとほんと仲良くなったよねこの人達。あとあさひのものまねは本当にすごいので普段声飛ばし気味で読んでる人もここは是非全部聞いてほしい。そこまでの大御所いるわけでもないのにシャニ声優さんのレベルめちゃくちゃ高いな改めて思わされた。

 ものまねに関連するエピソードだからついでに語るが、イベ報酬サポSSR愛依の「冬のおはなし」も素晴らしかった。イベ5話で徹夜してる冬優子と愛依のエピソードなんだけど「徹夜時脳味噌空っぽにして思いついたこと適当に喋ってる」感じのリアルが凄まじい。「いや今寝たら絶対起きれなくなるから~」とか百回くらい聞いたことあるぞ。朝になってすっすすっす言いながら出てくる二人も最高に良い。仲良しかよ。あとここの愛依ちゃんの声最高にかわいい。

 あとは4話で「スカっとした」と冬優子にだけ漏らすプロデューサーに対しての「いっけないんだー」が最高すぎた。あそこでドア開けて出てくるの素晴らしすぎる。

 もうちょっと全体的に見ていくと、今回のイベはストレイライトの皆が「アイドルになりたての頃望んで自分になれた」=「目標に到達した」ということを描写しつつ、なおそれよりも先を目指すストレイライト、ということをテーマにした話だったように思う。

 まず愛依についてはイベント開始当初の時点で「素の自分でステージに立つこともできそう」と自覚しており、これは「いつか素の自分でお客さんの前に出たい」という愛依がずっと目指していた目標に到達している。だが、今までのキャラを捨てることによって周りに迷惑をかけることを思うとどうしていいのか分からくなってしまった、というのがシナリオ全体を通した問題であり、愛依は最終的にこの問題に対して「ステージの自分も自分」「やりたいようにやるからこそ『この子』を続ける」という結論を出す。また、サポSSRイベ「愛のおはなし」ではファンに「ステージの私を見てて。私はそこにいる」と語り掛ける。

 この一連の流れで素晴らしいのが愛依が悩みをすぐ冬優子に相談してるとこで、冬優子も冬優子で愛依の素を晒すことをポジティブに肯定しながらも、そのリスクも認識しつつ具体的なプランを長期に渡って作成し、更にその内容をプロデューサーとも相談しつつ検討を進めている。登場人物全員がこの問題を抱えた時に、ベストの行動をとってる感じが凄まじくノンストレス。できる中間管理職が過ぎるぞ冬優子。キャリアウーマンとかになってもバリバリ仕事できるんだろうな冬優子。かっこいいよ冬優子。

 他にも2話の冬優子の有能感もすごい。愛依に以前聞いたのと同じ話をもう一度されても「それ前聞いたよ?」とは言わずただ「ふーん」とだけ返し、話の続きを促した結果「…ああ」と愛依の話したい方向を把握するの超かっこいい。また、2話中冬優子は3回「ありがと」と言っている。1度目は愛依にヒールで歩くことを気遣われた時、2度目は愛依に率直な意見を聞かせてくれると評価された時、3度目はPにマーケティング関係の本を用意してもらった時。同じ話中に3回も「ありがと」を言わせたのはたぶん偶然では無く、「ありがと」と言えるようになった=周囲と接する能力が上がったことを描写することで成長した冬優子を強調したということではないだろうか。向上心の塊としての冬優子は今までも何度も描写されてきたが、「ふゆ」ではない「冬優子」にも協調性が産まれたことの示唆だと、この三度の「ありがと」について自分は解釈した。

 冬優子はシナリオオープニング中、WING編で一度否定されたカメラマンのイチオシアイドルになっているという点で一つの目標に到達している。また4話で以前敗北したものまねアーティスト達に完勝したことで、ストレイライトとしての非常に高い能力を示す。だが6話でストレイライトをトレースしたゲーム用MVを見せられ、冬優子はそれを「完璧」と評しつつも、それが自分のなりたいストレイライトではないと否定する。これもまた冬優子が目標のその先へ進むことを決意した瞬間だと思う。

 あさひに関してはこのイベント中では正直そこまでの描写は見受けられない。ただ、同時実装されたPSSRあさひのコミュで新しいことに挑戦した結果、成長痛というトラブルを経ながらも、「カチッと音がした」結果、目標とは別の、ミュージカルという新しい舞台で成功を収めるあさひの姿が見れる。

 ほんとに冬優子の話ばっかで申し訳ないが、エンディングでの回想でもやはり冬優子が印象的。昔の冬優子は「可愛くて」「かっこよくて」「キラキラしてる」そんなアイドルになれると思いますか? と問いてくる。「可愛くて」「かっこよくて」「キラキラしてる」。今の冬優子、及びストレイライトに対してこれほど適した表現があるだろうか?

 エンディングで最終的にPは「なれたよ」とストレイライトが一応の目的に到達できたことを認めつつ「これからもっとなっていくんだ」と彼女達が更にその先に進んでいくことを確信する。そして一番最初に「なれると思いますか?」とPに訪ねた冬優子が以下の言葉で締めて物語は終わる。

 「焦らなくても……なれるんだから 『これがストレイライト』って胸を張れるアイドルにね」

 これが胸を熱くせずにいられようか。かつて「できると思いますか?」と訪ね、一度は「やっぱり無理だった」と逃げ出した冬優子が、今や言われるまでもなく理想に届くことを確信しているのである。「やりたい」「なりたい」と最初から前向きだった他の二人ではなく、「なれると思いますか?」と当初は一番後ろ向きだった冬優子にこの台詞を言わせるのほんと天才だと思う。

 余談ではあるがもう一つのエンディングであるサポ愛依コミュ「愛のおはなし」中で「誰もいないところ踊るアイドルがどこにいるのよ」と(冬優子が)ぼやきつつ、三人誰もいない街灯の下で楽しそうに踊るストレイライトの姿はどこか天塵のノクチルに重なるところがある。締めの「あたしたちのいるところにステージはあるんだ」という愛依の結論もノクチルを連想させる。かたや貪欲に向上を続けるストレイライトと、かたやゆっくりながら自分たちのペースでどこかへ向かおうとしているノクチル、一見対照的な両ユニットの共通点として見ると興味深い。

 普通に感想書こうとしただけなのになんか考察じみてしまった。「WorldEnd:BreakDown」未読のくせに。こっちもそのうち読みたいんだけどシャニのシナリオイベってボリュームや読み終わった後にいろいろ振り返りたくなるのがすごいから読む前に結構気合いるのよね。復刻あったらそれをきっかけに読んでるんだけど世間評価高めの「薄桃色」も含めこの2つはそのうち読んどきたい。

 最後に、今やってるバレンタイン準備コミュが短いながらすごく各キャラの特徴捉えてるので軽い気持ちでさわれて大変オススメ。今読んだ中だと灯織と凛世と円香が特に良かった。「あと」の2文字だけでいろいろ考えさせてくるのずるいぞ樋口。

「逃げ上手の若君」を語る/純愛マッドサイエンティストが好きだ

(逃げ上手の若君、魔人探偵脳噛ネウログラブルストイベについてのネタバレを含みます)

 

 ジャンプに松井優征がかえってきたぞおおおおおうおおおおおおおお!!!!!!!

 と狂喜乱舞するくらいには私は松井優征作品が好きだ。特に初連載作の魔人探偵脳噛ネウロは全漫画の中で最も好きな漫画と断言できる。アニメは知らない。読み切りも滅茶苦茶好きだ。離婚調停とかもすごく良かった。

 そんなわけで私が松井先生の新連載「逃げ上手の若君」を月曜0時になった瞬間電子版ジャンプで10回くらい読み返しまくったのは当然だったのである。マジで次に載ってるヒロアカを読む前に10回は読み返した。そんなことしてるのだからこの感想になるのも当たり前なのだが本当に素晴らしかった。

 まず舞台設定が素晴らしい。室町時代ですよ室町時代。皆さん知ってますか室町時代。私は全然知らない。というかいまいち覚えてない。これだけ散々日本史各時代が様々なオタク創作の題材にされている中、室町時代とかいう全然擦られてないとこよくピンポイントで狙い撃ったなと感心する。まさか松井優征作品に普通に足利尊氏が出てくるとか誰が想像できただろうか。

 そんでもって1話に込められてる情報量が凄まじすぎる。時代背景は勿論、時行頼重尊氏のキャラを前半で全て描写しきってから幕府滅亡を超スピードで描ききってからの主人公覚醒、今後の仲間のチラ見せまでやってのけて主人公に話全体の目標(=打倒尊氏)を決意させ大河っぽく綺麗に〆る。これを1話に詰め込めるの松井先生くらいのもんだろ。ネウロの電人HAL編で空母に突っ込んでからHALとの決着までを3週で終わらせた男はレベルが違う。

 以下良かったとこ列挙。お兄ちゃんの蹴った毬が落ちようとしてる瞬間を描いて次のページでお兄ちゃんの首がドンッってなってるところはページをめくったところで突然超インパクトを与えてくる松井先生の得意技だ。序盤出てきたチョイキャラ達に名前を割り振り、ただのモブの死の悲壮感をマシマシにしてるのも巧い。炎の中の尊氏をページ上部で見開きぶち抜きにした後、刀をかざす尊氏を前項と対になる位置でぶち抜きにしてるのもたぶん狙ってやってるのだろう。「死なせてください」→「わかりましたでは死になされ」→「おい」→「こら 死んだらどうする」の流れとかもはや芸術作品の域ではなかろうか。「おい」と「死んだらどうする」の表情も100点。この表情2つでその後の頼重の時行評がそのまますんなり入ってくるのほんとすごいよ。

 結論としてはとにかくすごく良かった。最近のジャンプ正直だいぶイマイチだったんだけど若君だけで定期購読続ける理由ができてしまった。有能じゃないかジャンプ編集部。

 若君の話はここまでなんだけどネウロが少し関わる話なのでついでに話す。最近グラブルのシナリオイベントで「セカンドアドベント」が復刻(サイドストーリー入り)した。それでスキップしつつもなんとなくちょいちょい読んでたんだけどもそこでこのイベントの敵キャラ「アランドゥーズ」がだいぶ好きなキャラだったのを思い出した。

 このアランドゥーズというのは味方側と思わせて実は非人道的マッドサイエンティストで、自分を機械(みたいなもん)と融合させてそのパワーで月に行くというのが最終目的とする、言ってしまえばそこそこ見たことのある敵キャラなんだが、このイベントの次回作「スパゲッティシンドローム」で、アランドゥーズが月に行きたかった理由が月出身だが帰れなくなってしまった少女ヤチマのためだったということがわかる。(一応示唆されてる程度だがたぶん間違いないだろう)

 なんかこういう知的好奇心を満たしたいだけの狂人に見せかけた愛に生きるキャラっていいよね。やってることがヤバければヤバいほどいい。このマッド君がイケメンだと台無しなのもアランドゥーズは良く分かってる。まあイケオジとは呼べてしまうかもしれないが。

 ネウロを読んだことある人ならピンとくるかもしれないがまあ要するに電人HALが好きだというだけの話だ。ほんとにネウロのHAL編は素晴らしいんです。シックス編も好きだけどHAL編は本当にダントツで良い。全人類ネウロ読んでくれ。今なら文庫版も出てるから。

 とにかく若君について語りたくてしょうがなかっただけなのでこれくらいで。やはり松井優征は天才だと言わざるを得ないですね!という狂信者発言でおわる。でも実は暗殺教室はそこまで好きじゃないんだ。えへ。